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回転寿司

僕がデザイン事務所を辞めて美大に合格した後でデザインの加藤先生が4人いた元の同僚も一緒に鶴橋の屋台の寿司屋にお祝いに連れて行ってくださった。その時初めて握り寿司を食べたのだったが、どんなに美味しかったか。

それ以来握り寿司が好きで金があれば食いに行った。高い寿司屋は行かないけれど、やすくておいしい寿司屋をさがす名人になった。

だがいつしか、回転寿司と言うのが梅田ででてきて瞬く間に寿司と言えば回転寿司になってしまった。親戚の家に行くと回転寿司のご馳走。誘われてゆく寿司屋も回転寿司。

あんなもの養鶏場の鶏の餌だ。

ところが新世界に大和屋という寿司屋があって職人が手で握って出してくれる。日本にいたころはそこでよく食ったが、二年前に帰国した時に大和屋で寿司を食うとシャリが甘くてまずかった。職人に言うと本店のシャリを持ってきてこれがうちのシャリだと言う。つまんで口に入れるとお子様ランチだ。今度帰国しても二度とこの店には行かない。職人の腕が回る寿司の影響で落ちたのだろう。

チエンマイのエアーポートプラザにも寿司屋がある。ネタはしゃけ、マグロ、湯がいたえび,いかぐらいで、キムチがついている。寿司とキムチなんてキムチが悪い。その寿司も女性店員が薄いビニール手袋をはめて握ってくれる。清潔だが、それを見ただけで食う気がしない。

大体、寿司は男の手で握るものである。女の柔らかくて暖かい手で握った寿司なんか気持ちが悪い。

もう本家日本でも握り寿司はキーウイと言う鳥のように絶滅したらしい。

こんなことを書いていると、妻の娘から小包を送ってきた。中におでんの缶詰が入っていた。