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歌舞伎座 四月大歌舞伎 夜の部(2017)

※途中まで書いたのに、パサッと消えてしまったの…

 なので、おおいに省略して一番印象に残ったことを。

『傾城反魂香 土佐将監閑居の場』。

吉右衛門の又平が吃音のためにうまくしゃべれなくて、

そのために(と夫婦は思っている)師匠から名字ももらえず、

死にたいと思うほどにつらい。

そんな夫のために妻のおとく(菊之助)が一生懸命とりなしをする。

菊之助のおとくが爽やかで清々しく賢げで、

前半はボスが、秘書が有能なので任せてるんです風に見えないこともない、と思ってしまった^^;

後半はホントにもう純朴ないい夫婦だなあ、家の中で二人の様子を窺っていたであろう将監夫婦もホッとしただろうなあ、

ハッピーエンドでほんわかだわ。

桂川連理柵 帯屋』。

初めて観る演目なので、文楽のあらすじを予習していきました。

38歳の既婚男性長右衛門(藤十郎)が旅先の過ちで隣家の14歳の娘お半(壱太郎)を孕ませてしまう。

長右衛門はこれだけでもアウトですが、家の中には義母(吉弥)とその連れ子(染五郎)という性悪コンビがいて、

長右衛門を陥れようとお半のことに加えて家の金が無くなったことでも責め立てる。

それをあれこれとうまく庇ってくれる賢妻のお絹(扇雀)。

お金のことは長右衛門には言い訳のあることですが、お半のことは身に覚えがあってどうしようもなく、お絹に済まない。

ひたすら、すまなさそうにしている藤十郎を観る芝居でありました。

1時間近く帯屋の店先で堪えているという役をこなす藤十郎

動かないから楽、なんてことは絶対にないです。

壱太郎は可憐なお半の姿になる前に、お半を好きになって旅先で迫る不埒な丁稚・長吉で、

思いっきり弾けて染五郎の連れ子と一緒に笑わせてくれます。

ひとりの役者が男になったり女になったりはよくある話ですが、

ヒロインと丁稚の幅は広い。。。前を肌蹴てひっくり返るコミカルな丁稚姿の壱くん。。。

はしたない、やめなさいと言いたくなってしまう^^;

で、お半はよそへ嫁に行く気はないので桂川で身を投げると書置きして行ったらしい。

それを読んだ長右衛門が後を追いかけて幕。

うーん、お半は15年前に長右衛門と心中した宮川町の芸妓の生まれ変わりだったという件は、

どこかで語られていたのでしょうか?

それがわからなくて(隣の席の人もそのくだりはなかったと言ってたし)、

そこが不完全燃焼でしたが、

ただそこにいてその空間を充足させている藤十郎を観られてよかったです。

こういうのって、できる人はすぐには出てこないと思うので。

最期は楽しく『奴道成寺』。

四月に桜の花咲く道成寺の踊りはいいですね。

猿之助の三面使っての踊りわけの速さは見事。

そしてこの人は手が大きくなくて、指が綺麗に反って、そこが踊るときにはいいなあと思います。

初舞台の大谷龍生くんも明るく楽しそうに踊っていました。

今の歌舞伎座の舞台に『京鹿子娘道成寺』はいつ、誰で、かかるのでしょう。

できればやはり四月にやってほしいなと思うのでした。